無害化に注目した場合の豊洲問題の経緯
2018.1.9 small bear @Pooh_advanced さんのツイートから
https://twitter.com/i/moments/950552774080577536?s=13
無害化に注目した場合の豊洲問題の経緯
時系列を追って、
事実関係の整合を確認しましょう
無害化に注目した場合の
豊洲問題の経緯を簡潔(?)に記してみる。
① 石原都政下で、『法的安全では防げない健康被害』があると科学的に証明される。
② 円滑な市場運営の為に、①を防ぐことが必要だと都は判断した。
(法的安全による開場判断を放棄)
その為に土壌汚染を除去する『無害化』を定義。
汚染除去の達成度の指標が地下水の値。
(要するに、地下水が基準を超えてなければ①の懸念を消すことに成功という論理)
③ 『無害化』実現の為に860億の都税を投入した。
④ その際、『豊洲開場条件は無害化の達成』と付帯決議がなされた。
⑤ 舛添都政下で『無害化』工事が完了し、技術会議は地下水等を調べ、確かに無害化ができたと認定した。
⑥ ⑤の事実をもって、舛添が安全宣言をした。
(法的安全では判断しない。技術会議が無害化を確認したから科学的に安全で、だから都は移転を進める)
(①②の論理を再確認しただけ)
⑦ 【錯誤の発生】
本来は、無害化は2年間様子を見ねば結論はでないが、『技術会議が無害化を確認したので科学的に豊洲の安全は証明された』と、都は錯誤した。
⑧ ⑤の事実をもって、都は関係業者等と移転合意した。(錯誤続行)
⑨ 定期的な地下水モニタリングで、基準値に近くなってる事実が報道される。
⑩ 関係者から、基準値すれすれでも、世間は汚染除去に失敗したと理解すると懸念が示される。
都は『万々が一、超えたら報告して納得いくよう対処する』と言明。
(無害化が破れると本気で懸念はしていない)
⑪ 【事実隠ぺいの発生】
後日、専門家会議の報告により、この時期、既に基準値は超えていたが、基準値以下とデータ修正し報告されていた可能性が高いと結論されている。
(⑦の錯誤は、最低でも、ここで修正されねばならなかった。)
⑫ 平成28年3月、豊洲開場の条例が都議会で決議。この際、
『地下水が環境基準以下を維持しているから安全』
『万々が一、超えたら報告して納得いくよう対処する』
との見解が再度、都から示される。
(都政決定権者と現場認識の乖離、国民主権の崩壊)
⑬ 小池都知事、都の設定した『無害化』を確認する為には、地下水モニタリングは2年間必要と指摘。その完遂を求める。
(①②の論理と科学的手法に照らして正しい指摘)
⑭ 無害化が破れてると判明。
小池認識(平成28年)
『これは豊洲の安全がオーソライズされてない問題』
自民高木都議
『約束違反、前代未聞の不祥事』
⑮ 当時の小池批判とその顛末。
『延期は独断』→行政裁量で、しかも都議会と約束の範囲内の行為。
『基準を超えるはずない』→超えた。
『新調査の方が間違ってる』→後に専門家会議が否定。むしろ⑪によりこれまでがおかしかったと証明される。
『地下水基準は非科学的』→①の事実を知らない。
『地下水基準は不要な安心基準』→②の事実を知らない。
『都職に聞けば最初から安全とわかった』→都議会答弁に反する。
『これはゼロリスクと専門家が言った』→専門家は追加工事が必要と意見を変えた。
『地下ピットは英知』→当人が、追加工事が必要と認めた。
『無害化の約束などない』→都の公式見解で否定された。
『付帯決議など無効』→無効にする規定がない。都も都議も有効と認識。
『築地も豊洲と同じくらい汚染されてる』→都の調査で否定された。
『無害化で防げる汚染なんて無視できる』→関係者責任者はそう判断しなかった。
⑯ 平成29年3月頃、自民ら、(おそらくは)健康被害の懸念が公的にはないという認識で、①②を論点にせず小池を都議会で詰問。(要するに約束など破れと言う事)
⑰ 専門家会議結論(平成29年6月)
『現状では将来的に健康被害の懸念がある』
『無害化は無理だが、追加工事によりその懸念は消せる』
→公的に健康被害の懸念と対策が認定された状態になる。
→小池の言う『豊洲の安全がオーソライズされた状態』
⑱ 市場の在り方戦略本部により、
『無害化未達は、都民との約束が守れてない状態』
との見解が公式になる。
⑲ 自民を含む都議会、追加工事に賛成する。
→同時に、移転延期も必要な措置だった、という論理になる。
⑳ 卸、江東区等、主な移転推進派が、追加工事を前提として移転に合意。
→豊洲問題が解決のレールに乗る。
…こんなもんかね。
ほかにも掘り下げればあるんだろうけど、
とりあえず無害化という点に絞れば、こういうまとめになるんだろう。
別に書いたけど、ネット民の風評と現実が違った理由は
豊洲の安全のオーソライズが完了する前に、
それができたと錯覚したことであろうと思われる。
小池批判者の多くは、
この、豊洲問題における経緯、関係者の認識を知らぬままに
小池の答弁を聞いた人間が、
小池が支離滅裂な答弁をしていると早合点した点にあろうと思う。
まあ、半分は、そういう風に論点を限定した政局、政争の手法ではあろうが。
0コメント